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MADE IN CHINA的思考を再考する〜抑止・誤算、そして日本の判断〜

〜 抑止と誤算、そして日本の判断 〜
中国をめぐる議論では、どうしても「戦争が起きるのか、起きないのか」という問いが前に出がちです。

正直に言えば、私自身も当初は、そうした問い方に引き寄せられがちでした。
しかし、中国の一連の動きを注意深く見ていく中で、その問い方だけでは、状況の本質を捉えきれないのではないか、そう感じるようになりました。

実際、中国が中期的から長期的な時間軸で戦略を練る国であることは、昔から国際社会ではよく知られてきた事実です。
短期の出来事や単発の事象だけを切り取って理解しようとすると、かえって全体像を見誤る危険があります。

中国は、正面から分かりやすい形で事を起こすとは限りません。
むしろ、相当したたかに、時間をかけて仕掛けを考えてくる。
相手の判断を鈍らせ、迷わせ、気づかないうちに選択肢を一つずつ狭めていく。
そうした動きを、段階的に、そして粘り強く重ねてきます。

私自身、過去に国立国会図書館で、中国の対外戦略や工作を扱った資料に目を通してきました。
その中には、『日本開放工作の秘密司令』のような、当時の問題意識を反映した著作物もありました。
また、過去には、中国人民解放軍の軍人が執筆した『超限戦』といった書物も購入し、思考の参考として読んできました。
もちろん、これらの書物をそのまま事実や方針として受け取るつもりはありません。

ただ、こうした文献に示された考え方と、その後に実際に目の当たりにしてきた中国の対外行動を重ね合わせて考えていく中で、中国の行動は、単発的・偶発的なものというよりも、長い時間軸で設計されたものとして捉える必要がある、そう考えるようになりました。その意味で、私自身の中でも、考え方の「思考のアップデート」が必要だと感じました。

「戦争が起きるか、起きないか」という二択で構えるよりも、意図せず事態が進んでしまうエスカレーションや誤算に、より注意を払う必要があるのではないか。私は、そう考えるに至りました。

抑止は、軍事力の量だけで成り立つものではありません。国際政治の現場では、

・どの程度の能力を持っているのか
・いざという時に、それを使う意思があるのか
・その判断が、相手から見てある程度予測できるのか

この三つがそろって、はじめて抑止は機能します。

日本にとってのリスクは、防衛力そのものが不足していることよりも、意思や判断の軸が外から見えにくくなってしまうことにあります。

判断の予測可能性が下がれば、相手は慎重になるどころか、「少し試しても大きな代償は払わずに済むのではないか」と計算し始めます。
そこから誤算が生まれ、エスカレーションの危険が高まっていきます。

中国にとって、日本を正面から敵視し、大規模な軍事衝突に踏み切ることは合理的ではありません。
コストが高すぎるからです。

それよりも、中国が重視しているのは、日本の判断を鈍らせ、抑止に空白を生じさせることだと、私は見ています。
具体的には、

・日本国内の議論がかみ合わず、分断が深まる
・政治判断が先送りされる
・日本がどこまで動く国なのか、外から見えにくくなる

こうした状態を作り出すことです。
その結果、相手は「まだ踏み込めるのではないか」「リスクは限定的ではないか」と受け止めるようになります。
これは、国際政治において誤算が生まれる典型的な前段階です。

ここで言う同盟とは、まず日米同盟です。
日本の安全保障の基軸であり、背骨です。

同盟が揺らぐというのは、条約が破棄されることでも、同盟そのものが消えることでもありません。

日本の判断が読めず、同盟全体の作戦や対応に不確実性が生じてしまうこと。
これを指しています。

日米同盟を軸に、日米韓、日米豪、日米比、さらに台湾をめぐる安全保障上の連携は、すべて信頼と予測可能性の上に成り立っています。
その一部が曇るだけで、抑止力は静かに、しかし確実に弱まっていきます。

私の見立てでは、中国の圧力は、一気に強く出る形ではありません。
日本を少しずつ疲れさせ、判断力と集中力を削ぐように設計されています。

まず、情報や心理の面から揺さぶりをかけ、何が正しいのか分かりにくくし、議論を長引かせます。
これだけでも、政治の判断は遅れがちになります。

次に、経済や外交の分野で、特定の分野に限定した圧力をかけてきます。
「これ以上刺激すると損をするのではないか」という空気が広がり、決断そのもののコストが引き上げられます。

さらに、一線は越えない形での軍事的示威を常態化させ、警戒を日常業務に変えていきます。
緊張感は徐々に薄れ、対応は「慣れ」や「疲労」に置き換わっていきます。

これらすべてに共通する狙いは、日本を消耗させ、なるべく波風を立てずに済ませたいという心理状態に追い込むことです。

これは、戦争を煽るための議論ではありません。
戦争を起こさせないために、抑止を機能させ続けるための議論です。

日本が、どう動く国なのか。どこに線を引き、どのように判断するのか。
その軸を内外に分かる形で示し続けること。

それこそが、誤算とエスカレーションを防ぎ、日本の信頼と平和を守る、最も現実的な道だと、私は考えています。

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